爪食い菌

爪食い菌とは、爪垢や皮膚の表面に生息する真菌の一種です。正式名称はMalassezia(マラセジア)で、人や動物の皮膚表面に常在しています。一部の人では、この菌が異常増殖して皮膚トラブルを引き起こすことがあります。具体的には、頭皮のかゆみやフケ、体や顔の乾燥、赤み、かゆみ、湿疹などが挙げられます。
ただし、爪食い菌はあくまでも皮膚の表面に生息する常在菌であり、それ自体が病原菌ではありません。そのため、必ずしも皮膚トラブルの原因となるわけではありません。
実際に、多くの人が爪食い菌を保有していても、何の症状も現れず、健康的な皮膚を維持しています。一方で、爪食い菌が増殖しすぎると、皮膚のバリア機能を損なうことがあります。その結果、皮膚がかゆくなり、炎症や湿疹が発生することがあります。
爪食い菌が増殖しやすい状況としては、皮膚の脂質バランスが崩れ、乾燥しやすい状態や、汗をかきやすく、湿度が高い環境が挙げられます。また、ストレスや免疫力の低下も爪食い菌の増殖を促す要因となることがあります。
爪食い菌が引き起こす皮膚トラブルは、適切なケアや治療によって改善することができます。一般的な対策としては、適度な保湿や清潔な環境の維持、ストレスの軽減、バランスの良い食事などが挙げられます。必要に応じて、医師や皮膚科医に相談し、専門的な治療を受けることも重要です。